生徒の残した声 (記20代女性)
私は病気の症状があり、二人部屋で大丈夫かなとか不安は多くあったのですが、そういう時は
いつでも家に帰ってきていいんだよと聞かされて、センターに入りました。
そこで初めて出会った女の子達は自分を合わせて四人だったのですが、皆私にとても気を
使ってくれるいい子たちでした。そして初めて出会ったスタッフの方や男の人達もとても
いい人そうだったので、少し安心しました。最初の頃は、皆で食べる夕食がとても辛くて
二階の自分の部屋で一人で食べていたんですが、下の階から聴こえてくる音が全て自分の
悪口に聴こえていました。毎日一ヶ月の間は悪口を気にする度にスタッフの方に相談して「皆何も悪口なんて言っていないよ」と聞かされたものでした。毎日カリキュラムに出るのが辛く、出ても2時頃になれば疲れて症状が出て自分の部屋に閉じこもったものでした。
一か月間は部屋で寝ていることが多かったです。
1日置きにカリキュラムに出るというのは私にとって凄く大きな試練だったけれど、お薬を調節してそして仲間たちと励まし合って何とか乗り切ることが出来ました。
最後のカリキュラムが終わった時、本当に自分に奇跡が起きたと感じました。「やっと終わったよー」と皆と抱き合いました。そしてすぐグループホームでの週三回の就労ボランティアを始め、今に至っています。私は始めの頃、部屋にこもっていることが多かったけれど、ある時からどんどん人とコミュニケーションを取る練習をしたい、人と交わりたい、と思うことが多くなって、素の自分をそのまま出すようになりました。それでも最初のうちはでしゃばりすぎているんじゃないかとか、しゃべりすぎているんじゃないかとか、色々気になっていてスタッフに相談したりしていたんですが、徐々に自然体になっていき、最後には皆と一緒に夕食を食べるようになっていました。そして初めから心がけていたのはみんなの名前を呼んであいさつをする、ということでした。なぜかというと私が名前であいさつしてもらって本当にうれしかったから。慣れてきた頃には皆があいさつすると笑顔で返事をしてくれるようになっていました。本当に友情というものは時間をかけて磨かれて、最後には家族のような絆になるんだなあと実感して毎日幸せな気持ちで過ごすようになりました。こんな気持ちになれたのは日々励ましてくれた仲間やスタッフの方々のお陰です。本当に忘れません。本当に皆さん、ありがとうございました。