生徒の残した声 (記20代男性)
僕は、ここに来る前は、別の施設に居た。ここに来る事は、自分にとって
ものすごく勇気がいる事であった。なぜかと言うと自分の病気と闘いながら
精神障害者の僕が、健常の中で自立を目指す事を目的とした、施設で生活をすることは、
過酷な条件の中での始まりであった。
その日々は、ストレスによる発作、何も出来ない悔しさに打ちのめされる日々であった。
その中スタッフの暖かい応援、仲間の優しさが僕に勇気を与えてくれた事が一番僕を
変えるきっかけをくれた。
その中でも一番辛かった事は、ボランテア交流会で旭川に行った時である。その中で
一番恐怖を覚えたのが科学館のプラネタリュウムだった。次々と輝く光にとてつもない
恐怖を覚えた。と同時にフラッシュバックに襲われた事を覚えている。みんなには、
綺麗に見えたのだろうが、僕には、恐怖の光に見えた。その後僕は、その光の中で
館内をのたうち回ったと、のちに聞かされている。そしてその後「すすきの」にご飯を
にいった時も回りの声や音がすべてみんな僕の中に入ってきて、その中で僕は、落ちって
いった。その時にセンターのみんなが、僕を助けてくれた事を今でも感謝しこの先ずっと
忘れないと思う。それが僕を人信じる事と優しさを感じた時で今までの生活に無い
物を与えてくれたのだ。
それまでは、だれも信じない、一人でやるのだと、ただ前のみを見続けてきた。
今すぐ出る結果のみで納得してきた。自分に気がつきこの先長い間かけて
出す答えもあっていいと思うようになった。最初は、何も出来なかったが
少しずつ出来るようになり精神的にも安定してきて今は、まだ見えない
何かを摑んだ気がする。きっと未来へのパスポートを手に入れたと思う。