『いやいやそもそも引きこもり問題じゃないし……』

2019年5月28日の川崎殺傷事件やその後の6月3日の農林水産省の元事務次官による事件に関して、色々な人たちが引きこもりについて語っておりますが、あまりにも話がとんちんかん過ぎてどうしようかなと悩んでいました。

引きこもり支援団体や引きこもりを多く取材したというマスコミ関係者のコメントも、なんにも問題の本質を捉えきれていないと感じています。

では何をどのように書こうかと考えると、事件や問題の本質以前に日本ではこういう問題の本質に関しての言論統制が行き渡っており、私個人がネット上に何かを書くくらいの事はなにも問題ないのですが、マスコミの自主規制や様々な学会内部の空気、各種団体の圧力などを考えると、結局今後もなにも変わらないだろうなという結論しか出てきませんでした。

脱力感に包まれつつ、別の話を二つほどしようかと思います。

 

近年は児童虐待防止に日本もだいぶ力を入れるようになってきました。夫婦間のDVについてもです。

しかし、子どもが親へ暴力を振るう家庭内暴力に関しては、まったく解決の方法も対応策もないのが実状です。
警察も事件化したがりませんし、親が通報して警察が家に来ても、第一声「お母さん、息子さんを逮捕したり連れていったりはしないからね」と言うのも聞いた事があります。
警察が帰ったとたん、「なんで警察なんか呼んだんだ」と息子が母親を殴り続けても誰も助けてくれません。
子どもを捨てて縁を切る法的手段もありません。 未成年だと逆に親が逮捕されますね。

農林水産省元事務次官の件では、長年息子の家庭内暴力が続いていたようですが、引きこもり問題以前にこの手の問題をどう解決するかという問題があると思います。

家に引きこもっていてよいか悪いか以前に、家庭内で日常的に暴力を振るわれ支配されているという状況、それを解決する方法がないというのは問題でしょう。

うちでも家庭内暴力がひどい子どもを預かったことは何度もありますが、うちの家族と一緒に住むわけで、程度の問題があり、あまりにも異常だと預かれません。

精神病院に措置入院ということになっても、短期間で退院してきますからこれも問題解決にはなりません。

ではどうしましょう?

 

次に累犯者を更生させる問題。

「羊たちの沈黙」という映画を見た事があるでしょうか?
この映画に出てくる主役、「レクター博士」を更生させることは可能でしょうか?
彼を赤ん坊に戻して育てなおす方法でもあれば可能かもしれませんが、実際の所、私は経験上から不可能だと思います。

レクター博士ほどではないですが、かなりの数の問題ある人たちと一緒に暮らした経験がある私からすると、先天的に脳の機能に異常があり、社会にまったく適応できず、更に二次障害や併存障害を抱えていてすでに成人している場合、更生させて問題行動を起こさないようにすることが不可能な人間もこの世の中にはいるという事実を皆さんに知ってもらいたいと思います。

このテーマを話題にすることが障害者差別を増長すると批判されたり、様々なところから圧力がかかるため、発達障害に関する学会等の内部では必ず話が出るのですが、表(一般)にはなかなか事実や本質の部分が出てきませんね。
マスコミはこのテーマではズレたことしか報道しません。出来ないのでしょう。

以前に産経新聞関西版で知的障害者の累犯者に関する問題を取り上げた特集があったのですが、全国版では無理だったのかな?
特にテレビや福祉団体や地域とのつながりの深い報道機関などでは真っ正面から取り上げるのは難しいと思います。

たとえば「反社会性人格障害」についてきちんと起きている事実や実態などを報道できたら驚きです。


「引きこもり」なんて、色々な人間がおりますし、それぞれにそれぞれの原因があるわけですから、十把一絡げに「引きこもりとは」と話すこと自体がばかばかしい話です。
今回の二件の事件は引きこもり問題から切り離して事象検討をしないと本質からどんどんずれていきます。


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